採用予定の医師にマタハラ:大阪の医療センター部長
 
 
話の概要は以下です。内定していた医師が、妊娠したので勤務ができなくなった。部長(女性医師)が「病院に全く貢献なく、産休・育休というのは周りのモチベーションを落とすので、管理者としては困っている」と辞退した医師に言った。そして、この部長は厳重注意に、病院長は所属長注意に処された。
 
 
 
 
このニュースを人生に活かす視点:
“この部長”は貴方かもしれない
 
 
 
 
トンデモ部長がいるもんだなぁ、と思っていたら・・・。このマタハラ部長を擁護するコメントが10倍位多いのです。
 
 
この部長の気持ちが分かる人が多いということは、多くの人が、この部長と同じような苦しい状況で働いているのかもしれません。言動の内容はさておき、この部長を自分に重ね、共感したのでしょう。
 
 
 
 
(自分に似てる?)
 
 
戦う武器(裁量権)が与えられてないのに、責任だけを負わされる状況…
 
 
(あぁ、似てる。涙)
 
 
 
 
そんな状況下で、「自分に似ている」マタハラ部長がすべきことは一つでした。一言「内定していた医師が辞退しました。」と病院経営者(管理者)に伝えておしまいです。
 
 
(え〜、それで、いいの⁈)
 
 
良いんです。It’s none of YOUR business.です。
 
 
一般的に、病院の部長に、人員配置に関する権限や予算を組む権限はありません。面接して採用を決める権限はあっても、給与を決める権限はありません。つまり、実質的な武器を持っていないのです。だから、例の部長は、採用で悩む必要がありません。人が集まらないのも、内定辞退者が出たのも、全部、経営者の責任です。
 
 
(そうだよね~)
 
 
もちろん、感情を害されて憤慨したのでしょう。「人員が増えて、やっと楽になると思ったのにぃぃぃぃっ」・・・この部長の気持はわかります。しかし、「むしゃくしゃした気持ちを晴らすためのハラスメント」は、案の定、何の役にも立ちませんでした。それどころか、部長の立場を悪くしました。
 
 
 
 
組織に良かれと思ってとった言動
社会人として良かれと思ってとった言動
 
 
 
 
これらが全て裏目に出ました。組織から褒められるどころか、厳重注意を受けたわけです。つまり、怒り損です。あるいは、頑張りどころを間違えています。力の入れどころを見誤っています。
 
 
 
 
それでも、コメントでは、「マタハラ部長は悪くない」「内定辞退者が社会人としてどうか」「組織のためによく言った」などに支持が集まってます。

そうです。例の部長と貴方はとても良く似ているんです。
 
 
 
 
裁量権を十分に与えられないまま管理を任せられ、現場の不満を一身に受けているんです。そして、不満の全てを貴方が穴埋めしているんです。だから、例の部長に共感するのです。この部長は、貴方と同じような苦しい立場にいたのかもしれません。
 
 
(報われないのに、組織に尽くす・・・わかる〜涙)
(自分に似てた〜涙)
 
 
 
 
それでは、例の部長の過ちを知ることで、社会を生き抜く術を探りましょう。部長の言動を再掲します。太字に注目してください。部長の解釈は、ゲリラ戦のサバイバーとして間違っています。
 
 
部長が「病院に全く貢献なく、産休・育休というのは周りのモチベーションを落とすので、管理者としては困っている」とマタハラ発言した。
 
 
1 病院に貢献
 →「部長が楽になる」貢献のことを「病院の」貢献にすり替えて、嫌味を言った。
2 周りのモチベーション
 →「部長の」モチベーションのことを「周りの」モチベーションにすり替えて、嫌味を言った。
3 管理者として
 →そもそも、部長は病院管理者ではない。
 
 
「病院の」とか「周りの」とかを考えて運営するのは、オーナーか経営者に任せましょう。部長の仕事ではありません。It’s none of YOUR business!
 
 
 
 
ところで、皆さん、【アメーバ経営】って聞いたことないですか。(参照:アメーバ経営)【現場の社員ひとりひとりが主役となり、自主的に経営に参加する「全員参加経営」】らしいですよ。
 
 
この経営哲学に、疑問を感じます。
 
 
(何で、疑問なの?)
 
 
経営に参加するには、裁量権と義務が必要なんです。従業員にはどちらもないですよね。だったら、従業員が経営のこと考えなくてもいいじゃないですか!経営のことを心配して、口を出し手を出すのは、株主か取締役だけです。それが資本主義のルールです。
 
 
(オーナーや経営者はいーな〜、いーな〜)
 
 
本当に経営したいですか?
 
 
株主/経営者は、失敗すれば、資産を失ったり、負債を抱えます。クビもあります。一方、従業員は、失敗しても負債を抱えることはなく、クビになることもありません。
 
 
(なるほど、従業員には従業員の利点と欠点があるんだな・・・)
 
 
従業員には、経営に関する権利も義務も与えられていないのだから、経営者の真似事を強要される筋合いはありません。だから・・・、
 
 
従業員は、「経営者が掲げるスローガンの真意」をじっくり解読し、その組織にコミットするか否かを判断してほしいんです。
 
 
 
 
ある経営者曰く、
「末端の職員よ、自主的に経営に参加せよ!」
「(サボらす働け、ってことね)」
「(もちろん、裁量権は与えないよ)」
「(経営陣ではないんだから)」

これは経営者にとって都合のいいスローガンだ。
 
 
 
 
そう気づいた人から、ゲリラ戦である人生を生き抜くことが出来るでしょう。
 
 
 
 
名ばかり店長、名ばかり管理者とは、裁量権がないのに責任だけを負わされている従業員を指します。環境を整える武器(裁量権)は与えられないまま、現場の尻拭いを強要される苦しい環境です。
 
 
もちろん、株主や経営者に文句を言えません。生活を人質に取られてるからね。
 
 
(わかる〜。一揆の首謀者は極刑に処されると日本史で学んだ。)
 
 
だから、より弱い者にストレスが飛び火するのでしょう。従業員が、より弱い従業員に辛くあたるのはそのせいです。もし、貴方がより弱い従業員なら、いじめている従業員を見るのではなく、その状況を作ったオーナー一族や経営者を見てください。
 
 
なお、「アメーバ経営が良い」と信じて疑わない人が多いです。その点に、アメーバ経営の凄さ(恐ろしさ)を感じます。従業員に対するマインドコントロール(アメーバ経営=良い)が既に完了しているからです。
 
 
 
 
さて、今の働き方は、貴方の人生にコミットしていますか。心療内科には、苦境から抜け出すアドバイスがあります。ゲリラ戦を生き抜くヒントがあります。
 
 
 
 
バーベルを持ち上げにジムへ。それでも足りなかったので、池田→箕面→→→宝塚をリラックスしながら走りました。時より、後ろ向きで走り、いつもと違う筋肉を使いました。
マタハラ 池田 石橋 箕面 川西能勢口 宝塚